■2. 設立趣旨
<NPG Engineers Forum 設立趣旨>
北米・アジアを中心に原子力発電の導入計画が活発化している(下記(T)(U)参照)。原子力発電は発電時に二酸化炭素を排出しないことから、地球温暖化防止対策の切り札として、原子力発電への期待と開発機運が世界的に急速に高まりつつある。
08年原子力白書によれば、世界各国で原子力発電所の建設ラッシュを迎えている。米国や中国、 ロシア、インド、ベトナムなど27ヶ国で先進・途上国を問わずその動きは広がってきており、一部の 試算では「今後15年間で300基以上」の原子力発電所が建設される見通しである。
又、同白書では国内の原子力開発利用の現状として(1)原子力発電・核燃料サイクル事業の推進、(2)基盤的活動の強化、(3)国際対応の強化の3点を挙げている。
一方世界において、間断なく原子力政策を推進してきたのは日本だけであり、この優位性を地球 環境だけでなく、産業としても役立てるべきである。 (高橋泰三 資源エネルギー庁 原子力政策 課長)
特にわが国は原子力を一貫して推進してきたため技術的な蓄積は大きく、日本の原子力技術に 対する世界の期待は年々高まっている。原子力分野での協力を求める要請も多く2国間の協力協定についてはこれまで以上に迅速かつ機動的に推進していきたい。 (同庁 高橋泰三課長)
そのためには白書が指摘するところの原子力発電技術者(Nuclear Power Generation Engineer : 以下、NPG Engineer )の早急なる確保と育成が課題となってきている。
メーカーや電力会社ではNPG Engineerは1990年ごろと比較して40%前後減っている。研究者数も 減少傾向であり、今後国際的技術協力を推進するにあたり、優秀な現役のNPG Engineerや企業 退職者OBなど再結集をはかる必要がある。
(T)
(U)
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